中学校募集停止について

　この度、学校法人富士学園は、静岡県富士見中学校の来年度以降の生徒募集について、理事会・評議員会におきまして、慎重に審議した結果、その募集を停止することといたしました。
静岡県富士見中学校は、平成26年に開校し、英語教育・Ｆ活動・体験学習など特色ある学習プログラムを軸に、「礼節を尊び、地域に貢献できる人材の育成」を目標に掲げ、心身共に健全で、心豊かな人間を育成すると共に、使命感と正しい判断力を持つ、意欲旺盛な人間の育成に努めてまいりました。その結果として、国公立大学や難関私立大学への合格だけでなく、世界を視野に入れた進路を選択する卒業生を輩出することができました。また、中学生の諸所にわたる活躍は、近隣地区をはじめとした多くの人の知るところとなりました。
　しかしながら、生徒募集の面では、入学定員を充足できない状態が開校以来続いており、様々な施策を講じてまいりましたが、生徒数の増加は極めて厳しい状況が続いておりました。本校を取り巻く環境としても、県内及び近隣地区における児童人口が減少していく中であり、さらに富士市内の義務教育学校は、小中一貫教育を推進しており、現状のまま中学校を存続させたとしても、入学生の増加を期待することは困難であり、来年度以降の生徒募集を当面、停止するとの苦渋の決断に至りました。これは、募集停止であって廃校ではありませんので、もう一度、本校中学校に期待されている状況や目指すべき学校像をまとめ、募集再開のための基本構想を練っていきたいと考えております。
　今後につきましては、現在在籍しているすべての生徒が卒業に至るまで、中高一貫の教育環境を維持・継続し、教職員一丸となって教育活動に専心してまいります。また、各種支援についてもこれまで同様に行ってまいります。卒業後の対応についても、学校法人富士学園として責任を持って行います。
　また、併設校の静岡県富士見高等学校におきましては、令和5年度の入学生は定員の400人を大きく上回り、職員始め関係者一同、令和8年に迎える創立100周年に向けて、ますます意気盛んに、志を新たにしているところです。今後とも静岡県富士見高等学校は、教育内容をさらに充実させ、富士見中学校からの内部進学生ならびに地域の中学校からの受け入れに力を注いでまいります。
　皆様方には、日頃のご支援、ご協力に、心より感謝申し上げますとともに、この度の本学園の決定につきまして、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

令和5年4月吉日

学校法人富士学園
　　　　理事長　芦　川　清　司
静岡県富士見中学校・高等学校
　　　　校　長　荻　原　義　隆